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2022.02.09

選手情報

自身のトレードマークにキスをしてコートを去ったデルポトロ「今日が最後だとしても幸せ」[アルゼンチン・オープン]

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デルポトロ「最後が記者会見でなく、コートに立ててうれしい」

2月8日、元世界ランク3位で2009年USオープン覇者であるファン・マルティン・デルポトロ(アルゼンチン/世界ランク753位)が、約2年8ヵ月ぶりにツアーに復帰。「コートに立つことできてうれしい」と語ったものの、この日が現役最後の試合になるかもしれないとした。

【画像】ネットに自身のアイコンであるヘッドバンドをかけてキスをするデルポトロなど(8枚)

2019年6月のATP500クィーンズ大会で右ヒザの膝蓋骨を骨折したデルポトロ。計4度の手術を受け、今大会は約2年8ヵ月ぶりの復帰となった。だが、その大会前の記者会見では、「奇跡的な復帰ができると思っていない。自分の体力の限界はわかる」と告白。引退が間近に迫っているとした。

この日の試合には、そんなデルポトロの勇姿を目に焼き付けようと、多くのファンが駆けつけ、会場は超満員。デルポトロの母であるパトリシアさんやアルゼンチン出身で1990年USオープン女子シングルス覇者のガブリエラ・サバティーニ、デビスカップ代表キャプテンのギレルモ・コリアも観戦に訪れた。

試合は同じアルゼンチンの後輩、フェデリコ・デルボニス(同42位)に1-0から6ゲームを連取され第1セットを落とす。第2セットでは持ち味である強烈なフォアハンドも見られたが、ドロップショットなどでコートを広く使われると、第7ゲームでリードを許し、挽回できず1-6、3-6のストレートで敗れた。

試合後、自らのキャリアが終わりに近づいていることを認め、「もう二度と会うことができないかも」とコメントしたデルポトロ。「この瞬間が来ないことを望んでいた。この先に進むための力はもうない。今日は最後のポイントまで全力を尽くした。最後の場が記者会見ではなく、コートに立つことができて本当にうれしい。しかもみんなの前でね。これからもずっと忘れないよ」と再び涙を流しながら、母国の英雄の姿を見つめるファンへ語りかけた。

来週行われる「リオ・オープン」(ブラジル/リオデジャネイロ/ATP500)にも、ワイルドカード(主催者推薦)でエントリーしているが、「医師ともう一回話してみる。ヒザのケアをしなければならないし、それから考えるよ。でも、もし今日が最後だとしても、僕は幸せだ」と状況によっては、この日の試合が最後の戦いになるかもしれないとしている。

2005年のプロ転向後、度重なるケガで苦しんできた一方で、USオープンなど22度の優勝を果たしてきたデルポトロ。これまでの感謝を伝えるかのように、トレードマークのヘッドバンドをネットにかけ、キスをしてコートを去った。

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