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2022.03.14

選手情報

ヤジを浴びせられ涙を流した大坂に、元世界1位のマレー「覚悟を決めて許容できるようにならなければいけない」[BNPパリバ・オープン]

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Photo by Getty Images

マレー「これもスポーツの一部」

3月13日、「BNPパリバ・オープン」(アメリカ・インディアンウェルズ/ATPマスターズ1000、WTA1000)で起きた大坂なおみ(フリー/女子世界ランク78位)に対して起きたヤジについて、元世界ランク1位のアンディ・マレー(イギリス/世界ランク88位)は、同情しつつも「覚悟を決めて許容できるようにならなければならない」と語った。

【画像】大会前には愛犬とともに笑顔を見せていた大坂なおみ

11日の女子シングルス2回戦、大坂は第1セット第2ゲームの開始時に観客から「なおみ、最低」とヤジを浴びせられ、審判に抗議。大坂は動揺を隠せず、涙を流しながらプレーし0-6、4-6で敗れた。

試合後には再び涙を見せ、「以前も罵声を受けたことがある。言葉は気にならなかったけど、前にセリーナとビーナスがここでヤジを受けている動画を見て、それが頭に浮かんだ」とコメントし、インタビュワーは「1万人の観客がいれば9999人が味方だよ」と慰めた。

その出来事について、「BNPパリバ・オープン」男子シングルス2回戦でアレクサンダー・ブブリク(カザフスタン/同33位)にストレートで敗れたマレーは、試合後に自身の考えを述べた。

「僕はさまざまなスポーツを見てきたけど、テニスはそれほどヤジがあるスポーツではない。例えば、サッカーではスローインやコーナーキックをしようとすると、観客がその選手に対して侮辱的な言葉を浴びせるんだ。仕事場でそんなことをされたらたまったもんじゃないよね。僕自身、デビスカップのアウェイの雰囲気、変わった状況ではいろいろなことを言われ、快適ではなかった。試合を見に来る人には、選手を応援してほしいし、選手に対してこれ以上難しい状況を作らないようにしてほしい。でも、これもスポーツの一部なんだ」と、選手により良いプレーをしてほしいならば、ヤジなんか浴びせるべきではないと述べる。

だが、マレーは「なおみには同情する。明らかに動揺していた」としながらも、「でも、スポーツには常について回るものだよ。ある意味、覚悟を決めて、それを許容できるようにならないといけない」と、スポーツとして戦っている以上、ヤジは避けられないものだと受け入れる必要があると語った。

昨年のUSオープンから4ヵ月の休養を経て、今シーズン開幕から戦ってきた大坂。その目標は、結果ではなく“テニスを楽しむこと”だった。だが、この日は涙を流し、うつむきながらコートから去った。彼女にとって今回の一件は負けることよりも辛い出来事かもしれない。これを乗り越え、再び笑顔でコートに立つところを期待したい。

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