close

2022.06.26

スクール情報

世界ランク最高15位のデミノーやトップ選手たちが練習拠点とする“40(15 Club Deportivo”の練習に参加! どんなテニスアカデミーなのか練習内容や施設・環境などを詳しく紹介〈後編〉

  • 著者をフォローする
  • 記事を保存

SHARE

  • 著者をフォローする
  • 記事を保存

デミノーが練習拠点とする「40(15 Club Deportivo(クラブ・デポルティーボ)」で短期プログラムを体験。練習内容や施設の環境などをレポートします!

デミノーの練習拠点であるアカデミーの
短期練習プログラムに参加!
後編では練習内容などを詳しく紹介!

スペインには数多くのテニスアカデミーが存在する。中でもトッププロが育ったアカデミーは人気があるが、その中の一つであるアリカンテの「40(15 Club Deportivo(“Deportivo”とはスペイン語で“スポーツ”という意味)」の短期練習プログラム(14〜18歳までのコンペティション部門)を1週間ほど体験。どのようなアカデミーなのか、練習内容や施設・環境、気になった点などを前後編に分けて紹介する。前編では主に施設など練習環境について触れたが、後編では練習内容やアカデミーで気になった点などについて触れる。

【画像】40(15クラブ・デポルティーボの施設の様子が分かる写真はこちら

気になる練習の内容は?
それぞれの選手に合ったメニューを組んでくれる

海外からも選手が練習に訪れる施設であり、その選手それぞれに合った練習をカスタマイズしている。練習内容は選手によってまったく異なる印象で、筆者の子どもたちの場合は香港でハードコート慣れしており、“クレーコートでは前後の動きを強化しないと戦えない”ということで、前後の動きを多く取り入れた練習を行っていた。また、コーチによる球出しとマッチ練習は半々ぐらいの割合で行われた印象だった。

練習は基本的にコート1面に選手が2〜4人入って練習を行う。コンペティション部門では通常コート1面に2人までしか入らなかった。一方、コーチは1面に5人ほどいたこともあった(この場合はおそらくITFジュニアなどに出ている強い選手が他のアカデミーから来た選手と練習をしているケース)。比較的女子の選手が多い印象があり、コーチに聞いたところ、女子で世界ランキング100位以内に入る選手を輩出したことから、女子の選手が多く集まったようだ。


クレーコートだけでなくハードコートでも練習を行う

指導においてはアグレッシブなテニスをすることに重点を置いており、初心者であっても思い切りボールを打つことを教えていた。スペインの12歳以下ランキングでトップ5に入っている選手のプレーを見たが、苦しいタイミングでこそ思い切り打ち切る、ということが体にしみついていると感じた。

ベースラインでのプレーをしっかり教えたうえで、ボレーやドロップショットなどの練習も行う。このアカデミーに所属しているジュニアは、クレーコートでの練習が多いので(ハードコートでの練習もそれなりにある)、高く跳ねるボールを相手に打ったり、逆にベースラインから一歩入ったくらいのところから相手の両サイドに深く打ち分けたりするテクニックが非常に優れていると感じた。また、一球一球全力でプレーしている印象を受けた。

練習時間は個人に合わせて組まれるが、基本的にフィットネス1時間、テニス2時間の練習を午前と午後に行う。午前だけ、午後だけの練習も可能。

フィットネス(トレーニング)の様子
フィットネス(トレーニング)の様子

40(15クラブ・デポルティーボで気になった点

●ウェブサイトが充実していない

非常に残念なのが、ウェブサイトがまったく充実しておらず、必要な情報が得られないことだ。筆者の場合は、香港で息子が教わっていたコーチがこのアカデミーの創設者と仲がよかったことから多くの情報を得ることができ、安心して訪れることができた。

有名選手も育っており、しっかりとしたトレーニングを行っているにもかかわらず、アジアでほとんど知られていない理由の一つはウェブサイトだと言えそうだ(※公式ウェブサイトのURLは記事の最後に記載)。

●宿泊施設がない

多くの有名アカデミーには宿泊施設が用意されており、海外から訪れる場合もとりあえずアカデミーに行けばなんとか生活できる。しかしこのアカデミーには宿泊施設がないため、自分で滞在する場所を手配し、そこからアカデミーまでの移動も自分で行わなければならない。

短期間であればコーチに相談して送迎をお願いすることもできるが、長期でトレーニングを行う場合はレンタカーを用意するなど各自で検討する必要があるだろう。

今回の筆者の場合は、宿泊施設を提供するインターネット上のサービス「airbnb」を利用し、アカデミーから車で15分くらいのサンフアン(San Juan)という町に滞在(ビーチが近く、練習の後に遊びに行ったりしていた)。アカデミーまでの移動はアカデミーが用意してくれる時もあったが、タクシーを使うときもあった。サンフアンからだと、タクシーで17ユーロ程度かかる。その日によって、アカデミー側が用意してくれるかどうかが変わるため、このあたりはやや不便だと感じた。

ちなみにアリカンテには配車サービスの「Uber」がないため、「Cabify」という配車アプリを使用した。また「PideTaxi」というアプリでもタクシーを呼ぶことができる。アカデミーには駐車場があるので、おそらく車を借りておくのが一番いいだろう。


美しいビーチがあるSan Juan(サンフアン)まではアカデミーから車で15分程度

サンフアンの風景
サンフアンの風景

無料メールマガジン会員に登録すると、
続きをお読みいただけます。

無料のメールマガジン会員に登録すると、
すべての記事が制限なく閲覧でき、記事の保存機能などがご利用いただけます。

いますぐ登録