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2022.08.30

メーカーズボイス

ルキシロン2022新作ポリ「アルパワー・ヴァイヴ」8月30日発売、ストリング自体が衝撃・振動を吸収!![試打インプレあり]

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ルキシロンが待望の新ポリ・ストリング
「アルパワー・ヴァイヴ(ALU POWER VIBE)」を発表

ルキシロンから待望の新ポリ・ストリング「アルパワー・ヴァイヴ(LUXILON「ALU POWER VIBE」)」が8月30日発売される。プロツアーで最も選手に最も支持を得ているルキシロンのポリ・ストリング。中でもとりわけ人気がある「アルパワー」シリーズの最新作の登場である。

関連記事「ルキシロン人気5大ポリの魅力を改めて紹介!!」

その特徴について紹介していく前に、あなたは「スイートエリア」、「スイートスポット」とは何かと考えたことはあるだろうか? 恐らくは“最もボールが飛ぶ場所”という認識だと思う。細かく分けると “ラケットの芯”には、「振動が最も少ない芯」「衝撃が一番少ない芯」「最もパワーが出る芯」と異なる3つの芯が存在するという(振動と衝撃の違いは、振動が大小の振幅が繰り返すもので、衝撃は小→大→小という単発な事象のもの)。





いずれにせよ、テニスではそのエリアに当てることが大切であることはご存じのとおりだ。問題は、それを外した場合に、どうなるのか? ということ。簡単な話、振動、衝撃共に大きくなり、ボールも飛ばなくなる。良いショットを打つことは難しくなるわけだ。

人間の反応時間はどんなに早くても0.2秒〜0.25秒と言われる(実際にはこれにラケットを振る時間も必要になる*)。しかし、テニスの場合、ダッシュ&ストップを繰り返し、時には体勢を崩しながら打たなければならないわけだから難度は高く、常に完璧に芯で捕らえるといったことは難しい。史上最高の選手と言われるロジャー・フェデラー(スイス)、そして錦織圭(ユニクロ)だとしても、その確率が高くすることが限界である。

*=単純計算で時速150キロの打球の場合、ベースライン間(23.77m)の到達時間は0.57秒となる。同時速200キロでは、わずか0.43秒に。時間がなくなるほど、プロでもスイートスポットで捕らえることは難しくなる


振動止めが当たり前になった現代
だがデメリットも存在する

60年代〜70年代にかけてウッド(木材)と異なる素材のラケットが出始めてから半世紀以上、今では素晴らしいラケットが勢揃いする状況となっている。当時と比べると、素材的に硬くなっていて、それに伴ってストリングも非ナチュラルの使用率が上がった状況にある。

一方で、人間の体は鍛えられても、そう早く進化するものではない。スイートエリアを外してのヒッティングや無理なショットを繰り返すと、筋肉や腱や骨の問題につながりかねない。最悪の場合、テニス肘(上腕骨外側上顆炎)や手首のケガ(TFCC損傷など)になってしまう。だからこそ、日頃のケアが必要となる。ラケットでそれらのケガを遠ざけることになるのが「振動止め」だ。ポイントタイプ、ワームタイプなど、さまざまな種類がある振動止めをつけることで、衝撃・振動を抑えることができる。ところが、インパクト位置や当たりの厚さなどプレーヤーにとって有益な情報をも吸収してしまうという側面もあることも事実である。





これまでは有害な振動・衝撃を抑えるために行えることは、振動止めを付けること、またはより柔らかいストリングを使うという選択肢だった。しかし、今回、新たな選択肢もできた。

ルキシロン「アルパワー・ヴァイヴ」を使うというは、なんとポリ・ストリング自体が振動止めの代わりになるという代物。ルキシロンでは「レガシーダンプナー」という振動止めも製造・発売しているが、そのダンプナーに使用されている振動吸収素材と同素材の“レイアップシールド”をアルパワーをコーティングすることに成功したのだ。異素材をうまく組み合わせるというのはルキシロンの十八番。今回も、得意とする異素材の組み合わせを成功させたわけだ。

実は振動止めの場合、一部分の振動・衝撃しか吸収ができないという特性があるが、ルキシロン「アルパワー・ヴァイヴ」の場合は、ストリング全体で振動を吸収するわけだから、より効率が良いわけだ。振動止めを付けていないラケットとの比較実験では、17%の振動・衝撃を吸収したという結果も出ている。

ただし、ルキシロン「アルパワー・ヴァイヴ」を使いたいという方は一つ注意がある。それはこのポリ・ストリングが【人体に有害な衝撃・振動のみを吸収している】という点だ。だからこそ、ポリなのに衝撃・振動がまったく来ない! という類ものではない。

とはいえ、ポリを使っていて肘や手首に不安があるという方には、これまでどおりのポリで有害な衝撃・振動を取り去ってくれるわけだからうれしい製品だ。振動止めが苦手という方にとっても朗報と言えるし、ルキシロン「アルパワー・ヴァイヴ」+振動止めという使い方をすれば、さらなる衝撃・振動吸収となる。






細谷氏「アルパワー好きはもちろん
ポリ入門者にもオススメしたい」

日本人唯一のウイルソン・オフィシャル・ストリンガーとして、今年の全仏オープンでも活躍していた細谷理氏(神奈川・茅ヶ崎「On Court(Racquet)」オーナー)に、その特徴について聞いてみる。
「まず張ってみての感想は、アルパワーっぽくはないなということ。アルパワーは表面がツルツルだけど、これはザラザラ感があるんです。良い悪いではなく、アルパワーのコントロール重視版であるTIMO(ティモ)に似ていると感じました」と細谷氏。

ルキシロン「アルパワー・ヴァイヴ」をオススメしたい方については、「まずポリに抵抗を持っている方に良いと思います。衝撃が吸収されるわけですから、ポリには興味があるけど、故障やケガが怖くてチャレンジできていない人、女性やジュニアなどポリの入門として使ってみるのも良い使い方でしょう。ただ基本的に今のラケットは質が良いので、よほどムキに打つ、力んで打つ、もしくはストリングをまったく張り替えず、伸び切った状態で打つ人(=飛ばないので力みやすい)でないと、肘や手首を痛めにくいと思っています。脱力してスイングしたいですね」とアルパワー好きはもちろん、ポリの入門者が使うのもおすすめだという。

また、その楽しみ方として、「単体で張るのとは別に、ナイロン、ナチュラルとのハイブリッド張り(縦と横でストリングを変える張り方)もおもしろいと思います。ナイロン、ナチュラル単体では柔らかすぎるという方は、横にアルパワー・ヴァイヴを入れてみる。そうすれば、パワー、スピードをプラスできます。衝撃吸収されるわけだからポリ×ポリという使い方もおもしろいですよね。モデルで考えると、クラッシュと相性が良い気がします」と柔らかいナイロン、ナチュラルとのハイブリッド張りでも楽しめると教えてくれた。





ポリ単体として使うか、ハイブリッド張りにするかなど、いかに張るかは、あなた次第となるが、これを使うだけで【人体に有害な衝撃・振動を吸収する】わけだから、ポリ愛用者にとってはうれしい話である。価格的にはアルパワーより110円高いだけ。一般プレーヤーでもアルパワー愛用者は多いだけに、まずは試してみたいポリだと言える。



ルキシロン「アルパワー・ヴァイヴ(LUXILON「ALU POWER VIBE」)」
■メーカー希望小売価格/SET:¥3,300(税込)、REEL:オープン価格 ■カラー/White Pearl ■ゲージ/16L:1.25mm ■レングス/40ft 12.2m(Set) 660ft 200m(Reel) ■品番/WR8306801125(Set)、WR8306701125(Reel) ■発売予定/2022年8月30日






編集部試打インプレ
「アルパワー・ヴァイヴ」を味わう


テニス界で最も評価されていると言ってもいい「アルパワー・シリーズ」の最新作。”アルパワー・ヴァイヴ”の効果はいかに!? 編集部(川)&(広)がいち早く味わってみた。
※ウイルソン「BLADE 100 V8(ブレード100 V8)」に「アルパワー」「アルパワー・ヴァイヴ」(共にゲージは1.25mm)を同じくテンション45ポンドで張って試打を行っています。





編集部(川)
「アルパワー・ヴァイヴ」は
多少外れても、振動・衝撃が和らぐ

「アルパワー・ヴァイヴ」の第一印象は、「アルパワー」よりも弾く感覚。同じテンション(45ポンド)、同じゲージ(1.25mm)数だけど、球離れが早い。相手の力を利用して打つようなショット、ボールを打ちたい人に向いているように思う。ただ、個人的にはややコントロールが難しく感じられた。

さて、振動については、言われてみると“確かに”という具合。ハッキリわかるというものではない。だからこそ蓄積が大きいのかもしれない。「アルパワー」はスイートスポットに当たると“もちっとした打球感”で確かに気持ち良い。ただ、先で捕らえると硬く感じるし、左右にズレると面ブレしやすくなる。そういう意味で、「アルパワー・ヴァイヴ」は、スイートエリアを多少外れても、振動・衝撃が和らぐ。どこで打っても同じ打球感になる。

個人的には、「アルパワー・ヴァイヴ」にルキシロン「レガシー・ダンプナー」を付けて打ったのが良かった。というのも、まず弾きがまとまって打ちやすくなるからだ。本末転倒かもしれないが、そういう使い方もあるだろう。そこはユーザーの自由である。






編集部(広)
衝撃が“ビ〜ン…”と早めに消える
振った分だけ飛ぶのは一つの特徴

肝となる「衝撃・振動」については、「アルパワー」と「アルパワー・ヴァイヴ」についてはグリップへの伝わり方が違ってくる。
「アルパワー」の場合は、“ビ〜ン〜”という振動が減衰して消えるまで感じられるのに対して、「アルパワー・ヴァイヴ」は“ビ〜ン…”と早めに消える。表現が難しいが、第一波で消えるというイメージだ。

そのほかの違いとしては、まず飛びに関しては、「アルパワー」の方が飛びは良い。コーティングの分なのか、「アルパワー・ヴァイヴ」はそれと比べるとやや抑えめで弾きの良さが出てくる。
また感覚的なものとなるが、ダンピング(ストリング面のたわみ戻し)では、「アルパワー」がボールを捕らえたエリア周辺がダンピングするのに対して、「アルパワー・ヴァイヴ」は全体的にたわむイメージとなる。スピンのかかり具合に関しては相違なしと言える。

念のため、双方にルキシロン「レガシー・ダンプナー」を装着してもプレーしてみた。良いも悪いも打球感はまろやかになる。衝撃・振動は確実に減衰する。一方で、感じるのはどこで捕らえたのかという情報がアバウトになってしまう。気にならないならばいいが、その日の調子、インパクトの傾向といった部分が把握しづらくなりそうだ。
飛びに関しては、「アルパワー・ヴァイヴ」は差異を感じなかったが、「アルパワー」については、わずかに飛びづらく感じた。

「アルパワー・ヴァイヴ」はどんな人におすすめかというと、ポリを使いたいが衝撃・振動が気になる方、パワーのあるラケットを使用する方、逆にスイングに自信がある方になると思う。そのカラーは同じビッグバンガー・テクノロジーを用いた“ティモ(TIMO)”を彷彿とさせるような白銀なだけに、さまざまなラケットに映えそうだ。










取材協力:ウイルソン
ウイルソン公式通販サイト[https://jp.wilson.com/pages/tennis]

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