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2022.09.10

ジュニア選手

「日本人選手の未来は明るいですよ」、山中夏雄コーチが語る日本人の可能性

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期待のジュニア、坂本怜をサポートする山中コーチ

昨年、全国中学生選手権大会で優勝。今年2月から盛田正明テニス・ファンドのサポートを受けてアメリカ・フロリダ州にあるIMGアカデミーにテニス留学をしている坂本怜(誉高)は現在16歳。当時700番台だったITFジュニア世界ランキングを、わずか数ヵ月で25位(8月15日付)に上げて今大会で、グランドスラムジュニアデビューを果たした。

【SNS】錦織圭との練習を公開した坂本怜の投稿を見る

見事1回戦を勝ち抜くものの、続く2回戦で敗退となっている。しかし、190cm超というサイズから放つショットが魅力的であることはもちろん、大舞台でアンダーサーブを打ったり、ドロップショットを決めたりといったアイディアを見せる度胸も兼ね備えている。

その坂本をIMGアカデミーでサポートする山中夏雄氏(IMGアカデミーコーチ、盛田正明テニス・ファンド専属コーチ、ヨネックスアドバイザー)に話を伺った。

Q.坂本選手、良いところを見せながらも敗戦となりました。

「現時点でできるベストを尽くしたのは一番良かったと思います。正直、ここ1、2週間、状態は良くなかった。1回戦で少し良くなって迎えた2回戦でしたが、出来が良かった相手に対して、本来の力を出せたと思います。本来以上の力を出せた瞬間もありました。改善点については、あげたらキリがないです(笑) それよりも、まず自分の良かったところをたくさん把握して、次の大会に持っていくことが先です。前向きな部分を整理したら、課題について話をする過程になると思います。とはいえ、彼らしい執着した局面もあったし、積極さ、粘り強さも見られたのは良かったです」

Q.今年2月にIMGアカデミーに来て、それまで海外での試合経験がなしと伺うと、これだけ戦えることに可能性を感じます。

「2月の時点で700番台、それが25位まで来ています。盛田正明テニス・ファンドのサポートがあってこそですが、彼もそのチャンスを活かしている。これから、ジュニアの上のステージもあるし、来週、ITFワールドツアーにも出る予定ですが、すぐに一般のツアーも待っている。そこに集中している状態です。この7ヵ月、物事がすごく早く進んでいるという中で、よくやっているなと感じます。元々、名古屋・チェリーテニスクラブで頑張っていて、チャンスを掴んで色々な国の選手と戦い、今回もグランドスラムジュニアという経験をした。目まぐるしいほどいろいろな経験をする中で、よく消化して進んでいるなと思いますね。彼自身が持つおおらかさがあってこそですし、ご両親、クラブのサポートも素晴らしかったんだと思います」

Q.海外に通用する選手について、共通点はあるのでしょうか?

「正解はないと思います。盛田正明テニス・ファンドでも、いろいろな選手がいますし、これがダメとかではなく、すべてが正解だと思います。バックグラウンドよりも、チャンスをどう活かすか? 日本の指導者の方、ご両親という存在がサポートしてきたことは尊いものだと思います」

Q.サポートする側としては、この先のことも予期してとなりますが、テニスの潮流についてどんな変化を考えているでしょうか?

「まず道具が進化して、伴って身体能力が進歩してきた。そしてパワーテニスに行き着いたのは自然なことだと思います。道具、体が良くなれば、打ち方も変化する。歴史を見ると、テクニックは巡っている感じがしています。ストローク全盛となれば早いテンポやネットプレーが多くなる。ボレーヤーが強くなれば、ディフェンスに長けた選手が出てくる。何かが流行したら、それを打破するスタイルが出てくるというのを繰り返しています。パワーテニスが全盛の今、そのパワーに負けないようにして早いテンポ、ネットというのが出てくるのかもしれません。実際、ネットを取る回数は、少しずつ増えています。選手たちが遅れを取らないように、と、私たちが先見の明を持って導くことが大事です」

Q.先見の明もコーチとしての資質ですね。

「選手たちが日々試合、練習と一生懸命にやっている中で、寄り添いながら、その先がどうなるかを想像して少しずつ準備をしていくというのが私たちの仕事です。その場に応じてという形での後追いはダメです。先を走らないと」

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