――『個』を育てる、という視点から子供たちに一言声をかけるとすれば、古賀校長からどんな言葉がありますか。「あえて子供たちに行動力を身につけさせるために全校朝礼で話をしている際に、「この続きを聞きたければ校長室においで」と言っています。そこで行動力が試されます、実際に校長室に来た子供たちには『ここに来た時点で皆んなは大きな成功のチャンスを握った』と私は思っていると伝えてからその続きの話はしていくんです。そういう方法を取って育てていこうというところはあります」
「子供たちの前に立っていろいろやっていくことに関して言えば、『ストーリー』は大切だと思っています。今度、校長先生が目の前に立ったらどんな話をしてくれるんだろう?って。ニューヨークから柳川高校の2学期の始業式をやったりしていて、今年はエンパイアステートビルで前年はタイムズスクエアでした。今年は松岡くんと始業式を一緒にやったんですよ。子供たちの前に立つ時はワクワク感のあるストーリーを考えています」
――演出も教育の一環だと考えているのですね。「この時間にお話をさせていただいている中で、柳川高校はいっぱいいろんな事をやっているというのはお伝えできたと思います。ウチの学校の子供たちは目がキラキラしています!これは自信を持って言えます。私が一番大切に思っていることは子供たちがキラキラ輝く環境を作ってあげることです」
「私が校長になって16年が経ちますが、(最初の)10年間は思いっきりやって気づいたことがあります。やっぱり全部私1人でやっているのはダメだと思ったんです。そこからの5年は現場の先生たちで決断することができる組織を作ろうという感じにシフトしてきました。おかげさまで学校全体の空気が変わり、入学者数も増えてきているのでありがたいことです」
――ではテニスに関してはいかがでしょうか。「テニスのお話をさせていただくとすれば、私が全国高校選抜大会の会長を務めさせていただいています。日本テニス協会と高体連共催の競技大会で、魅力ある現場を作り上げていくと同時に、選抜で勝った選手が『全米オープンジュニア』でも優勝するんだという強い意志を持って取り組んでいきたいと思っています。このサクセスストーリーが大切で、ポジティブな事例を作って『高校テニスのマインド』を変えていきたいと思っています。これには大切なメッセージが込められていて、これまでの選抜は全米オープンジュニアのワイルドカードを渡して『出場することに意義がある』だけになっていたところがあります。でも、私は勝ちに行こうよ!って言っているんです。世界で勝つというサクセスストーリーがあることで、高校テニスのマインドが変わってくると思います」
――これだけ柳川高校が変わってくると見学、講演、取材などの依頼も多いと思います。「本を出版していただいただけでもありがたいお話でしたが、おかげさまで売上もよく学校まで問い合わせのお電話をいただいています。『講演に来てほしい』『会いに行ってパワーを貰いたい』とか。学校単位のものであれば対応できていましたが、今の時代は直接個人としてメッセージが来るのがあまりにも多くなってしまい、現在は順次対応させていただいている状況です」
――うれしい反応ですね。変化を起こし、個が輝いていくことで教育が変わり、日本の子供たちが変わっていく予感があります。「重なるようですが、サクセスストーリーというのがキーワードで『選抜から全米オープンジュニアのチャンピオンを出そう!』というのは大切なメッセージだと私は考えます。それがあれば『テニス界のマインド』『高校テニスのマインド』も変わると思っています。今の状況からすると、難しいことだと考えてしまうかもしれませんが、『夢は叶うと信じて、行動していかないと何も変わらない』のではないでしょうか。だから私は夢を語りつづけていこうと思っています」
――日本テニスのマインドの変化を楽しみに応援していきたいと思います。貴重なお話をありがとうございました。