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2025.02.18

選手情報

ジョコビッチ、世界1位シナーらのドーピング問題に言及。現状の反ドーピングシステムは「一貫性がなく、非常に不公平に見える」

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Photo by Getty Images

ジョコビッチ「アンチ・ドーピングのシステムや仕組みが機能していないのは明らか」


「カタール・エクソンモービル・オープン」(カタール・ドーハ/ATP500)に出場している元世界ランク1位のノバク・ジョコビッチ(セルビア)は、世界ランク1位のヤニック・シナー(イタリア)、女子テニスのイガ・シフィオンテク(ポーランド)らのドーピング騒動を受けて、「選手の大半はフェアだと感じていない」とコメント。「プロセス全体に対する信頼が揺らいでいる」と批判した。

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今年最初のグランドスラムとなった全豪オープンを制した男子テニスで世界ランク1位のシナーは、昨年3月に禁止薬物であるクロステボルが2度にわたって検出され、チームのミスであると「部分的な責任」を認めて、2月9日から5月4日まで約3ヵ月の出場停止処分を受け入れた。

この期間の短さもさることながら、グランドスラムに重ならず、全仏オープン前哨戦の「BNLイタリア国際」(イタリア・ローマ/ATPマスターズ1000)の直前に復帰ができることから、シナーが優遇されているのではと批判の的となった。

また、女子テニスで5度のグランドスラムチャンピオンであるシフィオンテクも、昨年8月に禁止薬物のトリメタジジンが検出され、1ヵ月の出場停止処分となっている。

しかし、これまでのテニス選手の出場停止処分としては明らかに短く、トップ選手のみが優遇されていると疑われても仕方がないと、24度のグランドスラム優勝を誇るジョコビッチは言う。

「選手の大半はフェアだと感じていない。えこひいきされているように感じているだろう。一流選手であれば、一流の弁護士と接触し、結果に影響を与えることができるようだと」

4年間の処分(のちに9ヵ月に短縮)を受けて1年半もの期間、試合から遠ざかったシモナ・ハレプ(ルーマニア)や、汚染された肉を摂取したことにより陽性反応が出たタラ・ムーア(イギリス)も調査に1年半もかかるなど、解決まで精神的に苦しむケースもある。

「今こそこのシステムについて取り組むべき。アンチ・ドーピングのシステムや仕組みが機能していないのは明らか。一貫性がなく、非常に不公平に見える」と痛烈に批判。「WADA(世界アンチ・ドーピング機構)やITIA(国際テニス・インテグリティ機構)、そしてプロセス全体に対する信頼が揺らいでいる」と議論を始めるべきだとした。

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