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2020.09.10

大会情報

これぞ母の貫禄!? アザレンカが完勝でセリーナの待つ準決勝進出!<USオープン10日目>

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(c)Darren Carroll/USTA

ビクトリア・アザレンカ(ベラルーシ)
6-1 6-0
エリーゼ・メルテンス(ベルギー/第16シード)

初対戦の2人だが、昨年大会で準々決勝まで進んだメルテンスは世界ランキング18位とアザレンカを大きく上回る。しかし、アザレンカも2012、13年には準優勝の実績があり、今大会はノーシードながら第5シードのアリーナ・サバレンカを破るなど好調をキープしている。
接戦が予想された試合だったが、まさかの一方的な試合になった。

第1セット、ストローク戦で深く、コートの外に相手を追い込むアザレンカがペースを握ると、メルテンスはアンフォーストエラーを連発。自身のサービスゲームでもポイントが奪えず、リズムがつかめない。結局、アザレンカは3つのブレークに成功。6-1で第1セットを奪った。

(c)Darren Carroll/USTA
エリーゼ・メルテンス (c)Darren Carroll/USTA

流れを変えたいメルテンスだったが、第2セットもアザレンカの攻撃の流れを変えることができない。デュースに持ち込むものの、あと一歩のところでポイントが取れず、気がつくと0−5。総合力で勝るアザレンカになす術もなく、メルテンスはサイドに振られミスをさせられ、パワーでも幾度となくウィナーを取られる展開になった。メルテンスはわずか1ゲームを取るのみ、自身のサービスゲームは1度もキープできずに試合を終えた。

試合後のインタビューでアザレンカは、「とても良かった。ボールも見えていたし、やりたいことができていた。力のあるボールやショットのバリエーションで彼女を揺さぶれたし、私の動きも良かったのでウィナーを取れることができた。とてもハッピーよ」と充実したプレーを振り返った。
例年とは違い、今年はバブル生活が選手に求められており、アザレンカは「毎日エンジョイしている。家族がいて、毎晩母が料理してくれるのは(他の選手と比べて)アドバンテージだわ」と答えた。

次の対戦相手のセリーナ・ウイリアムズについては「グレートなチャンピオンだし、友だちよ。エキサイティングだし、楽しむわ」「彼女(セリーナ)は私を限界まで引き上げてくれる選手の一人。戦うことになってワクワクしているわ」と対戦を待ちわびた。
また、今大会は試合中でも笑顔を見せたり、音楽に合わせダンスをしたりするアザレンカ。「もちろん! 勝つことができないと怒ってばかりいたわ」と母親となり、テニス選手としての心境が変化したと語った。
母親となり自身にも大きな変化が訪れたアザレンカ。人生を楽しんでプレーしている姿は、2013年以来の準決勝進出でセリーナとの「ママさん対決」となった。2人の対戦が楽しみだ。

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文=知花泰三(全米プロテニス協会公認指導員資格保持者)