アレクサンダー・ズべレフ(ドイツ/第3シード)3-6 2-6 6-3 6-4 6-3パブロ・カレーニョ・ブスタ(スペイン/第20シード)対戦成績は、ズベレフの1勝0敗。もし勝つことができれば、共にUSオープン(全米)はもちろん、グランドスラム初の決勝進出となる大事な一戦だ。そんな緊張感があったからか、第1セットは共に硬さが見られる立ち上がりとなる。特にズベレフはサーブの調子が悪く、カレーニョ・ブスタに2回のブレークを許して3-6で落とす。第2セット、第1ゲームでズベレフは2度のダブルフォールトを犯していきなりブレークを許す。さらに2度目のサービスゲームでもブレークを許す状況に。メンタル面の不安定さを度々指摘されるズベレフ。このセットは計3度のブレークを許して一方的な展開に。何とかその後、1つブレークバックを果たしたが2-6でセットを落とし、あとがなくなる。
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テレビの解説者から、これまで2セットダウンからズベレフは勝利していないというデータが紹介されたが、第3セット、ついにズベレフが本領を発揮していく。先にブレークしたズベレフは3-1としたあとミスも出たが、今度はカレーニョ・ブスタにもミスが出て5-2、ズベレフがついにセットを奪う。そして第4セット、緊張なのか疲れなのか、両者のテニスがスローダウンしていく。驚くほど外れたサーブが飛び出したり、解説者曰く「80年代のスピードのようだ」「2020年のテニスと思えない」というゆっくりとしたラリーが展開されていく。ある意味、拮抗した展開だったが、先にズベレフがブレークに成功する。一方、サービスエースもなく、パワーで押せないカレーニョ・ブスタはつなぎのテニスを見せるが、ズベレブの返球率が上がっていくとプレッシャーがかかり、ポイントを奪われていく。結局、このセットはズベレブが6-4で奪取。勝負はファイナルセットに持ち込まれた。第5セットは、カレーニョ・ブスタのサービスからスタート。しかし、いきなりブレークされてしまう。調子が悪いのにも関わらず、持ち直したズベレブを褒めるべきかカレーニョ・ブスタが立ち直らせるきっかけを与えてしまったのか、お互いナーバスな展開となり、結果、ズベレブが6-3で勝利。2セットダウンの状況について、ズベレフは「スコアボードを見て、信じられなかった。(今日は)ノーチャンスだと思った。ベターになるよう短い時間、ワンポイントを大切にした」とコメント、自身初の2セットダウンからのカムバック勝利に「初めての経験だ。もうひとつステップアップ(優勝)できるようにしたい」とし、次の試合(メドベデフとティエムの試合)には「興味深いね、試合を見て楽しんでファイナルに備えるよ」と答えた。もし優勝となれば、ドイツ人としては、1989年のボリス・ベッカー以来。キャリア初のグランドスラムファイナルのパフォーマンスはいかなるものか、注目したい。
2セットを先取しながら逆転負け。初のGS決勝を逃したカレーニョ・ブスタ Simon Bruty/USTA
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