大坂なおみ(日清食品/第4シード)
7-6(1) 3-6 6-3
ジェニファー・ブレイディ(アメリカ/第28シード)
USオープン(全米)女子テニス準決勝、初のグランドスラム準決勝の舞台に立ったブレイディは大学出身プレーヤーとしてアメリカを一身に背負う期待の25歳。その挑戦を受けたのが、優勝した2018年大会以来の決勝戦進出を狙う大坂だ。
第1セット、4-3でブレイディに1本のブレークチャンスがあったのみで、サービスキープが続く。お互い好調なパワーサーブを中心にした低い弾道のラリーでタイブレークへ突入した。均衡を破り、先にミニブレークしたのは大坂。このセット最長となる16本のラリー戦を制し、2-0とリードを奪うと、ブレイディのリターンミスもあり、第1セットを奪った。
大坂のサーブ、ストロークの好調さとともに、ブレイディの思いきったプレーや競った状況でも動じないメンタルの強さを感じたセットだった。
第2セットも第1セット同様の展開に。大坂はブレイディのサービスにタイミングが合わず、ブレークポイントを握らせてもらえない。攻めあぐねている大坂に対し、ブレイディは4-3でブレークポイントを握り、この試合で初めてブレークに成功。そのままブレイディが6-3でこのセットを取る。強力なサービスと安定感のある早いテンポのストロークは崩れるところがなかった。

ジェニファー・ブレイディ (c)Mike Lawrence/USTA
勝負のファイナルセット、大坂は2-1からブレイディのアンフォーストエラーに加えて、ネットインの幸運もあり、この試合初めてのブレークポイントでブレークに成功。その後、ファーストサーブの確率が下がり、展開に苦しむもブレイディの追撃を振り切り、決勝へ進んだ。
試合後、2回目となる決勝進出について大坂は、「セカンドホームのようなニューヨークにはたくさんの思いがある、(無観客で)みんながいないのは寂しいけど」とし、今日の試合については、サービスゲームを追う展開となったことは「ハードだったので、(2018年)全豪オープンでのクビトワ戦を思い出した。その時の経験などが生きたと思う」と語った。
ソーシャルメディアでも、様々な交流があったことを明かした大坂。決勝はセリーナとアザレンカはどっちがいいかと聞かれ、「どちらもタイプが違うから」としながらも「そこに(決勝戦の場に)いられるのは良いことだと思う」と答え、この後の試合を見るとしインタビューを終えた。
敗れたブレイディは「よりアグレッシブなプレーヤーが報われたということ。彼女(大坂)のほうがアグレッシブでクリーンなテニスをしていた。二人にとって質の高い試合だった」とコメント。負けた中でも収穫のある試合だったとした。
これで2度目のUSオープン制覇に王手をかけた大坂。今日のタフな試合はお互いにミスの少ないハイクオリティーな内容で、プレッシャーの中での勝利は決勝に向け大きな自信となったことだろう。
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