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2020.11.17

選手情報

無観客試合にティエムが心情を吐露「精神的に辛い」

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11月15日開幕したATPツアー最終戦「Nitto ATPファイナルズ」。今年は新型コロナウイルスの影響もあり、無観客で行われているが、このファンの熱気を味わうことのできない状況に、世界ランキング3位のドミニク・ティエム(オーストリア)は「精神的に厳しい」と語った。

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今年のUSオープンで悲願のグランドスラム初制覇を成し遂げたティエムは、前回大会決勝で敗れたステファノス・チチパス(ギリシャ)に、2時間17分のフルセットの末、リベンジに成功。4人で争われるラウンドロビンで貴重な1勝を手にした。

その試合後、「フィジカル的には久しぶりに楽な年だと思う。今日(11月15日)は、シーズン30試合目で大きな数字ではない。だが、精神的には厳しい」と気持ちの面で難しいものがあると吐露。
「スタジアムに入り、今日のような勝利を手にして1万7000人のファンの雰囲気を得られれば、とてもポジティブなエネルギーになる。だが、今大会ではそれが欠けているんだ。試合中にそれを自分で作り出さないといけない。疲れるよ」と、ファンがいないことが選手に精神的なダメージを与えるとした。

さらに追い打ちをかけるのが、バブル生活だ。主催者は新型コロナウイルスの感染拡大防止を徹底するため、ホテルと会場が徒歩2分ほどの距離にもかかわらず車での移動を強いている。
その安全対策について、「ホテルの1階と2階はプレーヤーのためで他の人と接触することができないから安全」と称賛。その一方で「毎日2~3分の新鮮な空気しか味わえず、太陽の光を浴びることができないのでかなり厳しい」と、試合会場だけでなくホテルでも精神衛生上厳しいものがあるとした。

とはいえ、世界的にこれだけ大会が行われるスポーツも少なく、「僕らはテニスができることに感謝している。だから、この状況が続く限り、それに対処していかなければならない」とプレーできることに感謝した。

世界のトップ8名で争われるツアー最終戦。まさに心技体の揃ったものだけが勝つことのできる大会なのかもしれない。

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写真=田沼武男 Photos by Takeo Tanuma