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2016.09.20

メーカーズボイス

US OPEN 2016 REPORT

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カイル・エドムンド
ガスケ、イズナーとシード勢を撃破
イギリスに新星現る!

それは今大会最初の衝撃だった。8月29日、USオープン初日の第1試合、プレスルームで外国人記者が興奮していた。「ガスケが敗れそうだ!!」。

相手はイギリスのエドムンド。21歳の新鋭だ。その若手を前に、2セットダウンしているガスケは、完全にリズムを失っていた。それに対して、強打を打ちまくるエドムンド。 両手バックハンドの威力もすごいが、輪をかけてすごいのが、フォアハンドの強打。何とストレートでガスケを下した。1回戦でシード選手が敗れることは、間々あることだ。だが、ガスケは「フォアハンドとサーブが、とにかくすごい。間違いなく大物となる選手だ」とエドムンドを称賛した。


カイル・エドムンドはPRO STAFF97

続く2回戦でエスコベドを下すと、3回戦ではイズナー(第20シード)とアメリカ勢を続けて撃破。イギリスの新鋭は、準々決勝にコマを進める。  ここで待ち受けていたのが、王者ジョコビッチ。舞台はセンターコートのアーサ・アッシュ・スタジアム。そのメインイベントとなるイブニングセッッションということで、いやがおうにも注目度は高くなった。結果的に、試合はストレートで敗戦。ジョコビッチの老獪さに敗れた。「彼はこのステージに圧倒されていたようだ」とジョコビッチ。「とはいえ、あのフォアハンドには驚いた。どこからでも質のいいボールを打ちこめるのはすごいこと」と、その実力を評価している。

グランドスラムで4回戦進出は、これが初。躍進の理由は、7月のデ杯にあったという。エースのマレーは疲労欠場。その中でシングルスを戦い2戦2勝。「負けられないと言う状況での試合で勝てたことが自信になった」とエドムンド。「自分の良さである攻撃的なテニスができた。ただ単に攻撃的でなく、やりすぎないという部分がよかった。ただ、サーブをもっと上達させないと。フォアもさらに強化しないと。もっとトレーニングを積んで、すべてを進化させたい」と語った。

今回のUSオープンは、明らかにキャリアの岐路となるものだろう。カイル・エドムンド、その名前を覚えておいたほうがよさそうだ。


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