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2020.12.25

選手情報

ティエムのコーチ、マスー氏がメンタルの重要性&愛弟子の将来について語る

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自身のキャリアを振り返り語る
テニスにおけるメンタルの重要性

2020年シーズン、グランドスラム初制覇やキャリアハイとなる世界ランキング3位を記録したドミニク・ティエム(オーストリア)。そのコーチを務めるニコラス・マスー氏(チリ)が、ITFのコーチ会議に出席し、テニスにおけるメンタルの重要性、そしてティエムの将来について語った。

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2度のオリンピック金メダルを獲得し、2019年2月から世界ランキング3位のティエムのコーチを務めているマスー氏。今月初めに行われたITF地域コーチ会議では、「テニスは個人のスポーツであり、精神的に自分の力で勝負しなければならない。私は幼い頃からアカデミーでトレーニングをしていて、コーチからストレスへの対処法を教わった。その結果、強い性格となり、常に試合の最後まで戦うことができていた」とマスー氏。トップで戦う上で強い気持ちを持つことが重要だとコメントした。

また、自身の過去を振り返り、「練習し、夢を見れば達成することができる。僕たち南米人にとっては、地元の大会が少なく、家や家族から遠く離れた場所に行かなければならない。でも、若いころからポジティブでいようとしていたし、ライバルよりもメンタル的にタフでいようとしていた。いつも勝ちたいと思っていたんだ」と、決して整っているとは言えない環境が自身を成長させる一つのキーだったとした。

その強さの源となったのが、第二次世界大戦を生き抜いた母方の祖父母だ。戦時中にアウシュビッツ収容所にいた祖父母は、戦後にチリへ移住。マスー氏がテニスを始めたきっかけを与え、テニスクラブの送り迎えなど熱心にサポートしてくれたという。「彼ら(祖父母)が生き抜いてきたことを説明してくれたから、僕は彼らから強さをもらった。彼らがあの時を生き抜いたのに、僕がテニスを仕事としているときに前向きな気持ちになれないわけがない」とマスー氏は語る。

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写真=田沼武男 Photos by Takeo Tanuma