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2021.02.19

大会情報

大坂なおみに敗れた失意のセリーナに向けて、コーチがメッセージを公開

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大坂なおみに敗戦後
“グッドルーザー”たる態度を示したセリーナ


「I’m done(もう終わり)」
大坂なおみ(日清食品)に敗れた準決勝後の記者会見。セリーナ・ウイリアムズ(アメリカ)ははばからず、涙を浮かべながら臨んだが、込み上げる感情に耐えられなかったのか、その言葉を残して記者会見を途中退席した。

今大会、「ずっといいボールが打てていた」と言い、試合当日の朝も「いい感じだったし、しっかり打てていた」というセリーナ。勝ち上がりを見ても、決して調子が悪くなかったことはわかる。ただ、準決勝では「とにかく多くのエラー(ミスショット)があった」と悔やんでいた。調子が良かった中での完敗だったわけだから、ショックも当然大きい。


【画像】セリーナへの思いを綴ったムラトグルーコーチ


そんな中でも、勝者である大坂を祝福し、声援を送ってくれた観客にあいさつをしながらコートを去る。それは、「グッドルーザー」たるものだった。
アメリカでは、“グッドルーザー”の精神や考えを尊重する文化がある。試合にしろ、勝負にしろ、ベストを尽くして戦って負けたなら、潔く負けを認めて相手に敬意を表すべき。それができる人間をリスペクトする。素晴らしい文化である。

ちなみに、大坂が優勝した2018年のUSオープン決勝では、セリーナは審判に対して悪態を付いて罰金を喰らうという出来事があった。その直前、自身のSNSでは産後うつに悩まされていることを発表している。憶測でしかないが、悪態と精神状態の問題はリンクしていた可能性もあるだろう。

決戦から1日が経過。本人からは、何の音沙汰もないが、長年、セリーナのコーチを務めているパトリック・ムラトグルー氏が、自身のSNSでセリーナに向けてメッセージを発している。

「昨日の試合後、あなたがロッカールームに戻るのを見たとき、『チャンピオンは、その勝利によって成り立つのではない。敗戦からどのように立ち直るかで定義されるのだ』という、あなたが語った最も象徴的な言葉について思い出していました。
セリーナ、あなたが何度も何度も挑戦することを私は知っています。そして、あなたが成し遂げて誇りに思うまで、私は側にいます。
大会前、大会中と素晴らしいサポートをしてくれたオーストラリアの観客の皆さんと世界中のファンに感謝いたします。
 (大坂)なおみと彼女のチーム、おめでとうございます。決勝での幸運を祈っています」

セリーナが語ったという象徴的な言葉。チャンピオンはきっと、ここから立ち直り、再び大舞台で活躍を見せるはず。そう信じたい。

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