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2022.09.28

選手情報

〈フェデラーGS20勝プレイバック8〉決勝でナダルに勝利! 特製ジャケットを羽織って堂々のウィンブルドン4連覇/2006年ウィンブルドン [リバイバル記事]

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フェデラーが獲得したグランドスラム20勝(全豪オープン6回、全仏オープン1回、ウィンブルドン8回、全米オープン5回)を一つずつプレイバック(写真は2006年ウィンブルドン)

2006年ウィンブルドン
決勝でナダルを下し、大会4連覇を決める

9月23日、イギリス・ロンドンにて開催されたレーバーカップを最後に現役引退したロジャー・フェデラー(スイス)。フェデラーがこれまで達成したグランドスラム優勝20回(全豪オープン6回、全仏オープン1回、ウィンブルドン8回、全米オープン5回)を、当時の写真とともに振り返る。

※『テニスクラシック・ブレーク』2009年11月号別冊付録に掲載したものを再編集した記事になります

【動画】ウィンブルドンでのフェデラーとナダルの壮絶なラリーをチェック!

【当時の画像】2006年ウィンブルドンで特製ジャケットを着用したフェデラーの写真はこちら

前哨戦ハレ大会で4連覇を達成し、ビヨン・ボルグ(スウェーデン)が持っていた芝大会での連勝記録41に並んだフェデラー。ウィンブルドンの1回戦をクリアすれば、その記録を抜くことになるフェデラーは、特注の白いジャケットを着てウィンブルドンのセンターコートに登場。左胸のポケットにはフェデラーのイニシャル“F”と、ウィンブルドンで3回優勝したことを示す“3本のラケット”、出身地スイスを示す“十字”、フェデラーの星座“獅子”、そしてウィンブルドンを表す“芝”を組み合わせた紋章に、“FEDERER”の文字が刻まれていた。それだけ、このウィンブルドンには特別な思い入れがあるということなのだ。

そのフェデラーは、1回戦で、前哨戦ノッティンガム大会を2連覇したリシャール・ガスケ(フランス)にストレート勝ち。芝での連勝記録を42に更新すると、2回戦では地元期待のティム・ヘンマン(イギリス)を退ける。そして準々決勝では、2002年1回戦、このウィンブルドンで土をつけられたマリオ・アンチッチ(クロアチア)を下すと、準決勝でもヨナス・ビョークマン(スウェーデン)にストレート勝ち。まったく危なげなく決勝進出を決めた。

そして、もう一つの山を勝ち上がってきたのはラファエル・ナダル(スペイン)。当初は、ここ2年連続で準優勝のアンディ・ロディック(アメリカ)が決勝の相手として最有力だったが、そのロディックは3回戦で地元ロンドンのニューヒーロー、アンディ・マレー(イギリス)に敗退。これに対しナダルは、3回戦でアンドレ・アガシ(アメリカ)、準決勝でマルコス・バグダティス(キプロス)を破っての決勝進出。スペイン勢としては1966年に優勝したマヌエル・サンタナさん以来、2人目のウィンブルドン決勝進出者となった。

また、ウィンブルドン前に行われた全仏オープン決勝でも対戦しているフェデラーとナダル。全仏オープンとウィンブルドンの決勝が同じ対戦カードとなるのは、意外にもオープン化以降、初の出来事だった。


その全仏オープンでは負けているだけに、フェデラーは芝の王者として、このウィンブルドンのタイトルをナダルに渡すことはできない。第1セットはそのフェデラーの気迫が出て、6-0でフェデラーが先取する。続く第2セットは一転、タイブレークまでもつれる接戦となったものの、タイブレーク7-5でフェデラーが取り2セットアップ。そして第3セット、再びタイブレークとなったこのセットはナダルが奪い返したが、第4セットはナダルのバランスを崩すべくフェデラーが多用したバックのスライスが功を奏し、2ブレークに成功。6-3で奪い、ウィンブルドン4連覇を決めた。

この優勝で、フェデラーは芝大会での連勝記録を48に更新(※2008年ウィンブルドン決勝でナダルに敗れるまで、連勝記録を66まで更新)。また特注ジャケットはウィンブルドンの「テニス博物館」に飾られることとなった。

【2006年ウィンブルドン/フェデラーの試合結果】
決勝/対R.ナダル(スペイン) 6-0 7-6(5) 6(2)-7 6-3
準決勝/対J.ビョークマン(スウェーデン) 6-2 6-0 6-2
準々決勝/対M.アンチッチ(クロアチア) 6-4 6-4 6-4
4回戦/対T.ベルディッチ(チェコ) 6-3 6-3 6-4
3回戦/対N.マウ(フランス) 6-3 7-6(2) 6-4
2回戦/対T.ヘンマン(イギリス) 6-4 6-0 6-2
1回戦/対R.ガスケ(フランス) 6-3 6-2 6-2

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写真=田沼武男 Photos by Takeo Tanuma