杉山愛監督「去年の経験があったからこそ、十分にチャンスがある」
4月11日~13日に有明コロシアム(東京・江東区)で開催される女子国別対抗戦「ビリー・ジーン・キング・カップ」(BJK杯)ファイナル予選 グループA(日本/カナダ/ルーマニア)の日本代表選手発表が3月12日に行われ、内島萌夏(安藤証券/世界ランク52位)ら5選手が選出された。
【動画】昨年11月のBJK杯ファイナルで日本はルーマニアを撃破!ハイライト計18か国が参加するファイナル予選は、3か国ずつの計6つのグループに分けられ、総当たり戦が行われる。シングルス2試合、ダブルス1試合で2勝した国の勝利となる。グループ1位の国はファイナル(中国・深圳/日程未定)に進出し、グループ2位、3位の国はプレーオフ(開催地未定/11月)に進む。
昨年11月のBJK杯ファイナルでは、優勝したイタリアに1勝2敗と惜敗しベスト8だった日本。杉山愛監督は、「チームを考えてハーモニーというものもすごく大事にしていて、選手一丸となって戦えるメンバーということを頭に入れて選出した」と代表選手を選考したという。
現在、日本で最もランキングの高い内島や伊藤あおい(SBCメディカルグループ/同112位)、柴原瑛菜(橋本総業ホールディングス/同134位)、ダブルスで青山修子(近藤乳業/ダブルス同53位)、穂積絵莉(日本住宅ローン/ダブルス同47位)が選ばれた。
内島、柴原、青山、穂積と5人のうち4人が前回に続いての選出。その中で、初選出となったのが20歳の伊藤。フォアハンドのスライスやループボール、ライジングなど独特なテンポで相手を翻弄する変幻自在のプレーが持ち味で、この1年で294位から一気に112位とトップ100目前に迫っている。
杉山監督は、「頭の良いスマートなテニスをする選手という印象。オーソドックスなテニスからかけ離れたいろいろな引き出しを持った選手」と多彩なテクニックを高く評価。
「ジュニアから一般、下部ツアー、WTAツアーというトランジション(移行)もうまくいっている。貪欲な選手で出場試合数も含めて、自分が何をしなくてはいけないかというのを見つけながら実力を上げていっている。初めての日本代表ですけど、今回の話をしたときに快く引き受けてくれた。チームの力になってくれると思うし、一緒に戦えるのが楽しみ」とした。
また、大坂なおみ(フリー/同56位)については、何度も連絡を取り合って交渉したと言及。「スケジュール的なところと、(負傷した腹筋の不安もあり)まだ自信を持って臨めるわけではない」と辞退する返事があったと明かしている。
今回のファイナル予選ではカナダとルーマニアと日本より国ランキングで格上の国が同組。だが、「強豪国ではありますけど、日本もパフォーマンスを出すことで1位を取ることができ、またファイナルへの道が見えてくるんじゃないかと手応えを感じている。去年の経験があったからこそ、十分にチャンスがある」と昨年のBJK杯の結果を自信に変えて臨んでいきたいと語った。
なお、試合は4月11日にカナダ対ルーマニア、12日に日本対ルーマニア、13日に日本対カナダが予定されている。