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2021.02.24

メーカーズボイス

女王セリーナの最新テニスラケット『ブレードSW102オートグラフCV』を試打インプレ! その完成度が「すごすぎた!!」

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編集部<正直>インプレ!
新旧セリーナ・ウイリアムズモデル

「ブレードSW104オートグラフCV」と「ブレードSW102オートグラフCV」新旧セリーナ・ウイリアムズモデルを試打。2平方インチ小さくなった新モデルは、どこに違いがあるのか?! 編集部(広)、(川)が正直な感想をお伝えする!
※使用ストリングは、Wilson「NXT 17」、テンションは49ポンドで張っている。






編集部(川)
しっかり振る人に最適
我々一般プレーヤーにとっては
ベストに近いラケット

まず新旧ともに、よくできたラケットだと言いたい。
旧モデルは104平方インチで新モデルは102平方インチという大きな違いはあり、普段100平方インチモデルを使用していることもあって、ボールを楽にコンタクトできると感じた。

これだけ大きいと普通はパワーがかなりあるモデルだが、SWの場合、そこまで大きいものではない。共通点は打球感がしっかりしていること。そして、ボールの食いつきがかなりあって、しっかり飛ばせるので、やはり競技者が好むと思う。スイートスポットで当たったとしても、スイートエリア周辺で当たったとしても、コントロールのブレが少ないというのも、すごくいい。
いい意味で、プレーヤーに楽をさせないモデルで、しっかりスイングしていいボールを打ちたい人にはいいラケットである。ボレーもしっかり弾き返せるという点は共通している。ストロークでは、たまにパワーが伝わりきらずに抜けてしまう時があるが、平均的にスピンがしっかりかかった強いボールが打てる。弾道も高くもできるし、低くもできるというところも共通している。

それでは「ブレードSW102オートグラフCV」単体の特徴はどうなのか?
コスメがかっこいい
まず見た目の話で恐縮だが、とにかくコスメがかっこいい。個人的には、ウイルソンで一番だと思う。そして打ち味に関しては、104平方インチモデルに比べて、しっかりしていて、振っていかないとダメなモデルだなというのが、まず感じたこと。
スイング速度が落ちるといいボールが飛ばなくなるのだ。逆に言えば、しっかり振ってより攻撃的なテニスを目指す人にとってはいいモデルである。
102平方インチというと、コントロール性が劣るイメージを持ってしまうが、そんなこともはない。食いつきもいいし、振り感もいいし、全然ストレスない。欠点がそれほど感じられない。一つだけ、注意したいのは振らないと良さが出ないということだ。
おもしろいのは、サーブで、旧モデルでは1インチロング分、打ちにくい印象があったのだが、新モデルではそれが感じられないのだ。

最も流通している黄金スペック(100平方インチ)より、2平方インチ大きい分、余裕がある。それでいて、飛びすぎず、プレーヤーの意思を反映しやすい。我々一般プレーヤーにとっては、ベストに近いラケットではないだろうか。正直、欲しくなった試打だった。






編集部(広)
コスメも含めてウイルソン随一の完成度
飛び、スピン性能、コントロール性
打球感、競技モデルが好きな人に最適

長い分、慣れないと気持ち振り遅れるので慣れが必要。だが、ボールを捕らえやすいし、球道を上げやすい。スピンもかけやすい。打球感はしっかりしていながら、飛んでいくボールの印象が違う。そんなところが、共通する印象だ。

(川)も書いているが、「ブレードSW102オートグラフCV」は、とにかくコスメが相当にかっこいい。ゴールドを使うと、普通、野暮ったいデザインになりがち。だが、かなりセンスの良いものになっている。ゴールドを使っているのに品があるのは素晴らしい。

ボールの飛びに関しては、やはり旧作の方がパワーがある。とはいえ、新作が飛ばないというわけではなく、よりシュアな当たりになっている。スピンに関しても同様で、旧作のほうがよりかかる。ただし、パワーもある分、オーバーも増えてしまった。
そういう意味で「ブレードSW102オートグラフCV」は、ボールを厚く捕らえても、しっかりコートの中に質の良いボールが収まってくれる。ただし、スライスは打ちにくかった。より厚い当たりのほうが、良さを出せるラケットのように思う。

前作同様ではあるが、おもしろいのが縦18×横19というストリングパターン。18×20に近いため、構えてしまう人も多いかもしれないが、16×19同様の打ちやすさがあると感じた。それは、フェイスサイズが大きいことと素材にフィールフレックスを使用しているためだろう。コントロール性は、「ブレードSW102オートグラフCV」のほうが高い。
そして、新モデルも22mmフラットというフレーム厚ということで、しっかりした打球感が印象的だ。なのだが、おもしろいのはボールが持ち上げやすいということ。普通、これだけしっかりした打球感のものなら、上がりにくい…。これがパワーホール+nZONEの効果だと思われる。競技者が好む打球感でいて、ボールが持ち上げやすくパワーも出せるのだから、良いとこ取りである。

冒頭にも書いたが、1インチロングは慣れが必要。というのは、普通に27インチのつもりで打っていると、気持ち遅れて振ってしまうため。特に、体の近くにボールが来てしまった場合は、その分打ちにくい。とはいえ、慣れてしまえば、メリットのほうが大きい。特に感じられるのがサーブで、普通に打っているだけで「あれ、今日調子がいい?」という走るし、スピンもかかるサーブが打ちやすいのだ。

もう一つ、おもしろいなと感じたのが、手首の使い方でセリーナのように手首を固めたまま打ってみると、スピードも、スピンもというボールが飛んだのだ。もちろん、手首を使った打ち方ではダメというわけではないが、固めて打ってもいいボールが飛ぶというのは、おもしろい特徴だろう。

旧モデルのパフォーマンスの高さをより扱いやすいものにして、コントロール性も増したというのが「ブレードSW102オートグラフCV」である。率直に、マイナスポイントがあまりないラケットで、競技モデルが好きな人にとっては、ウイルソン随一の完成度と感じるはず。限定数ということで、早くなくなりそうな予感がする。







★[Wilson Web Magazineバックナンバー(2011年1月号~2020年3月号)]
https://wwm.tennisclassic.jp/archive/backnumber/index.html

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