close

2021.07.09

デイリートピックス

男子トップ20でグランドスラムジュニア優勝経験のある選手とない選手を調査

  • 著者をフォローする
  • 記事を保存

SHARE

  • 著者をフォローする
  • 記事を保存

2006年全仏オープンジュニアのダブルスで優勝した経験を持つ錦織圭

意外と少ない!?
グランドスラムジュニアにおける優勝者

現在、行われているウィンブルドンジュニア。将来、有望な選手が出場しており、男子シングルスは日本から磯村志が出場(1回戦敗退)。グランドスラムジュニアはプロで活躍するための登竜門のような大会だが、現在ツアーで活躍するプロはどのような成績を残したのか。今回は、男子トップ20(2021年6月28日付ATPランキング)でグランドスラムジュニア(シングルス)のベスト4に入った選手を調査した。

男子トップ20選手のうち
7人が優勝経験あり!

ジュニア時代の戦績を調べてみたところ、男子トップ20のうち、グランドスラムジュニアで優勝した経験がある選手は7人で、全体の35%だった。一方、グランドスラムジュニアで優勝していないだけでなく、ベスト4にも入ったことがない選手は8人おり、全体の40%だった。

【図】男子トップ20グランドスラムジュニア・シングルスの成績

ちなみにグランドスラム本戦優勝者(現役選手のみ)の中で、ジュニアでも同じ大会で優勝している選手は3人しかいない。ウィンブルドン8度の栄冠を誇るロジャー・フェデラー(スイス/同8位/1998年ウィンブルドンジュニア)、2015年全仏オープンを制したスタン・ワウリンカ(スイス/同30位/2003年全仏ジュニア)、そして、2012年全米オープン優勝のアンディ・マレー(イギリス/同118位/2004年全米ジュニア)である。同じ大会ではないが、2014年全米オープン優勝のマリン・チリッチ(クロアチア/同37位)は、2005年全仏ジュニアで頂点に輝いている。

一方、現在世界ランク1位のノバク・ジョコビッチ(セルビア)はグランドスラムジュニアで優勝した経験がない。ジョコビッチの場合は、早い段階でプロに転向したことが一つの理由だと考えられるが、同2位のダニール・メドベデフ(ロシア)に関しては18歳でプロに転向しているにもかかわらず、グランドスラムジュニアでベスト4に入ったことすらなかった。メドベデフのジュニアランキングにおける最高位は13位だった。

ジョコビッチのように、選手によっては早いうちにプロに転向し、まだジュニアとして大会に出場できる年齢であっても、ツアー下部大会のチャレンジャーやフューチャーズに出場し始める。例えば、ラファエル・ナダル(スペイン/同3位)は優勝した2002年ウィンブルドンとジュニアデビスカップの2大会しか出場していないし、同11位のディエゴ・シュワルツマン(アルゼンチン)は2009年にグレード5のITFジュニア大会で優勝した以外はタイトルがなく、ランキングも217位だったが翌年2010年にプロに転向している。多くの選手がグランドスラムジュニアに出場していながらも、ベスト4にすら進出していないことも事実だ。

無料メールマガジン会員に登録すると、
続きをお読みいただけます。

無料のメールマガジン会員に登録すると、
すべての記事が制限なく閲覧でき、記事の保存機能などがご利用いただけます。

いますぐ登録