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2021.07.09

デイリートピックス

男子トップ20でグランドスラムジュニア優勝経験のある選手とない選手を調査

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モンフィスはグランドスラムジュニア3大会を制覇

現在の男子トップ20のうち、グランドスラムジュニアで2回以上優勝しているのはガエル・モンフィス(フランス/同17位)だけだった。モンフィスが優勝を飾った2004年の全豪オープンではジョコビッチもベスト4まで進出している。とはいえ、準決勝においてジョコビッチをストレートで倒した相手を、決勝でモンフィスは6-0、6-3で破っており、力の差が見て取れる。

2016年の全米オープンでは、フィリックス・オジェ・アリアシム(カナダ/同19位)が優勝、ベスト4にステファノス・チチパス(ギリシャ/同4位)が入っている(準決勝でオジェ・アリアシムに敗退)。この時に準優勝したのはミオミール・ケツマノビッチ(セルビア/同49位)で、このケツマノビッチに準決勝で敗れたのが綿貫陽介(日清食品/同254位)だった。このように、2019年のウィンブルドンジュニアで優勝した望月慎太郎(Team YUKA/同499位)などの日本人選手をはじめ、アジアの選手らがジュニアの大会で活躍するケースは多々見られる。

錦織圭は全仏ジュニアのダブルスで優勝
大坂なおみはジュニアの大会を飛ばしてITF大会へ

グランドスラムジュニアのシングルスではベスト4に入った経験はないものの、2006年に全仏オープンのダブルスで優勝している錦織圭(日清食品/同53位)。この時のシングルスではベスト8で敗退している。とはいえ、この時点での錦織の年齢は16歳。ITFジュニアは18歳まで出場することができるため、他の選手と比較して若かったことがわかる。翌年にプロ転向し、18歳の時にATP250デルレイビーチ国際選手権(アメリカ・デルレイビーチ)でツアー初優勝した。


2013年、16歳でプロ転向した大坂なおみ(日清食品/同2位)は、ジュニアの大会には出場していない。2012年に15歳でITF大会に初めて参戦し、翌年にはWTA大会の予選に出場している。その後、2018年に全米オープンで優勝。初めてグランドスラムのタイトルを手にした。

ジュニアとプロの間にある隔たり

上記のデータを見ると、現在のトップ選手が必ずしもグランドスラムジュニアで最高の結果を残してきたというわけではないことがわかる。逆に言えば、ジュニア時代に素晴らしい成績を残したとしても、プロとして通用するかは別問題だ。プロを目指している選手にとっては、ジュニアとして活躍するよりもプロになってから活躍することが重要であり、その間にある隔たりは何なのかを考えていく必要がある。


プロになってからどのような活躍ができるのかを早い段階で見極めるのは非常に難しい。その意味では、諦めずに夢を追いかけ続けることも、プロとして活躍するための一つの大切な要素だと言えそうだ。

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