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2021.09.04

大会情報

プロ生活10年を迎えた内山靖崇、国内プロ大会を創設「選手としての道を突き進みながら日本テニス界の発展に力を注ぎたい」

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批判覚悟も全日本プロテニス選手会のトップとして“選手目線”で作り上げる大会に意味がある

だが、選手自らが大会を開催すべきなのか?
2019年9月の楽天ジャパン・オープンでベスト8入りし、同年10月にトップ100を突破。昨シーズンからツアー大会を主戦場にし、今年はグランドスラム3大会で本戦入り。選手としてこれからが大事になってくる時である。

「確かに選手活動だけに集中した方がいいという声はありましたし、僕自身もそういう声があるのはわかっていました。ですが、今まで大会に出場する選手としてでしか大会を見られていなかったのが、見に来てくれる観客や審判、大会運営のスタッフなどのありがたさを感じることができた。今年は特に海外ツアーに行くと、いろんなところに自分が気になるようになって、『こういうところいいな』『こういうところあったらいいのに惜しいな』とか、テニスとしての視野がすごく広がったと思っていて、僕はすごく良かった。もちろん時間的にテニスだけに集中しなければいけない時に大会のことで忙しくなることも起こりえたんですけど、僕一人ではなく大会の実行委員会を作って運営しているので、そのメンバーがサポートくれて、僕がいなくても成り立つんじゃないかと(笑) そういうチームになっていて、安心して任せていける」と、2020年に全日本男子プロテニス選手会の代表理事なったこともあり、自らがトーナメント・ディレクターとして大会を行うことを決めた。

選手として世界を主戦場に活動しているからこそ、今大会を開催するうえでボール交換やトレーナーの常駐、ハードコートでの開催を重要視。会場となる平岸庭球場についても「この会場は3年ほど前にリニューアルされたんですけど、実は僕が小学生、中学生の頃はそこでよく試合をしていて、思い出のコートでもあるんです(笑) サーフェスに関しては、海外でオムニコートでの試合がないので、それは最初から頭にはなかった」と、今後世界で戦うために世界的に大会数が多いハードコートで開催することを選択した。

今年、ようやく第1回大会を迎えることになったが、残念ながら内山はUSオープン予選に出場したため、会場を訪れることができない。
それでも「僕も他のメンバーも日本テニス界を大きく変えていく第一歩だと思って、選手やファン、ネットで見ていただくすべての人に『Uchiyama Cupは楽しかった』『来年は見に行きたい』『ネットで見たい』と応援していただける大会にしたいと思っています。将来的なビジョンもあるので、そういったところを見据えて、しっかり大会を作りたいなと思います」と、開催を待ちわびた。

プロ生活10年の内山が、“新人”のトーナメント・ディレクターとして作り上げた「Uchiyama Cup」は、9月5日から開催。自身のYouTubeチャンネル「内山靖崇のうっちー教室」でライブ配信予定となっている。

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写真=田沼武男 Photos by Takeo Tanuma