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2023.09.12

選手情報

岩本功・ジュニアデビスカップ監督、日本ジュニアの求められることは「苦しくなってから闘う、ファイトする取り組みが練習から必要」

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西岡良仁、綿貫陽介らの成長を間近で見てきた岩本功氏が語る日本男子ジュニアに必要なもの


今年のUSオープンでは、坂本怜(誉高校)がベスト16、松岡隼(桜田俱楽部)が初戦敗退となった。望月慎太郎(IMG Academy/世界ランク197位)が2019年に優勝したことを考えると、まだ伸びしろはあるようにも思える。全豪、全仏オープンでベスト16の西岡良仁(ミキハウス/世界ランク44位)やトップ100入りを果たした綿貫陽介(フリー/同85位)ら、長年ジュニア時代から見てきたジュニアデビスカップ代表監督を務める岩本功氏に、日本男子ジュニアが世界で戦っていくためにジュニア時代で必要なことを聞いた。

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――(16強入りした)坂本怜選手をどのように見ていますか。

彼は日本人選手の中では規格外の選手です。背が高く、この夏も背が1㎝伸びて194㎝になりました。今後は筋トレ、体づくり、またフットワークの強化が必要だと思います。(練習中に坂本選手がミスしたのを見て)簡単なミスが無くなれば良いのですが、それにはもう少し時間がかかり、下半身の強化も必要です。手足が長いことや物怖じしない性格も魅力ですね。

試合を重ねて経験を積むことで、まだまだ可能性は未知数。17歳という年齢は来年もジュニア部門に出場できるという意味では時間もあります。アドバンデージはありますが、早くこのステージ(ジュニア部門)をクリアして上の方にいってほしい。今の年代の中ではいい方だと思います。現在のジュニアランキング(9月4日時点でITFジュニアランク21位)ではシードには入れなかったのですが、相手も(坂本)怜をタフな相手だと思っていると思います。身体がしっかりできてきて体幹ももっと強くなったら変わってくるでしょう。フィジカルを強化していくことによって更なるプレーの質の向上が期待できます。

――去年に比べるとプレーしっかりしている印象です。

サーブは持っているものに関しては言うことがない。あとは選択肢だったり、大事なところで力まない。どうしても子供、ジュニアなので大事なポイントで硬くなる。

――それは伝えていって変えられるものなのでしょうか。

自分がその場の経験を踏むことだと思います。このようなグランドスラムの大舞台でできるということですね。それが上に行くことのできる近道です。

――他のITFジュニアのツアーと比べてもグランドスラムというのはやはり違う舞台。

雰囲気も違い、フレンチオープンやUSオープンなどみんなが目指しているところで本当のトップしか出場しないというのもあります。今、ランキングシステムが変わりジュニアの上位何人かはATPのチャレンジャーにワイルドカードで出場できる本数も与えられていて、女子もそのような制度があります。これまではジュニア大会をスキップする子もいるけれど、上位の選手でもグランドスラム本戦に出るという流れになってきています。それ以上に早く(坂本選手には)卒業して欲しいと思っています。

――これまで多くの日本人のジュニアを育ててこられたと思いますが、現に西岡選手が20位台になった今年。誰がどう伸びていくかは分からないのですが、伸びていく要因があれば教えて下さい。

伸びていく子は「個性が強い」、(西岡)良仁がジュニア時代にここ(USオープン)に連れてきた時、単複ベスト4でした。もう一人の内田海智もベスト4だった時、日本人がここまで残れるのかと思った記憶があります。こういう場に来たことにより、良仁に関してはそのエネルギーがあるだけに抜けていきました。海智に関しても早く100位以内に入って欲しいと思います。

元々、日本人というのが(錦織)圭を除いて、30歳を越してトップ100に入っていたので個人的には早いところそれを変えたいという思いがあります。(綿貫)陽介も芽が出てくれた。陽介がUSオープンジュニアに初めて出場した時は、2回戦でライリー・オペルカ(アメリカ/自己最高ランク17位/現在怪我でツアーを離脱中)に負けた(2015年:4−6、1−6で敗退)と記憶しています。

こういう場を経験しながら選手強化に取り組んでいます。昔はアジアのITFジュニアツアーを回ってジュニアトップ10というやり方を取っていましたが、その当時はグランドスラムジュニアに出場できてもほぼ全部1回戦負けという歴史がありました。その方法を10数年前に変えることにしました。


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写真=田沼武男 Photos by Takeo Tanuma

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