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2020.07.26

選手情報

西岡良仁が第2回『N論』を開催。「キャリア」をテーマに中高生と語り合う

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Q.「自分はパワーヒッターなのでミスを減らそうと練習しています。あとどうすればいいですか?」
西岡「力を減らしているのか? 打てることを伸ばそうとしているのか? (質問者が「打つボールと打てないボールの判断をできるだけ明確にするようにしている」と回答)。めちゃくちゃいい練習ですね。プレーは多様性が大事だと思います。例えば、僕は強打はできません。でも打てないなら打てないで考えています。そういったことが大事です」

Q.英語の習得する必要性について
西岡「僕は勉強を一切しないで覚えました。会話をどんどんしていくことで覚えたんです。海外ではコミュニケーションが取れないと生きていけません。練習相手もいないし、友達も増えないし。だから、ひたすら話し続けて覚えようとしたんです。英語を話せないという人も多いと思いますが、話さないから話せないという人が結構多いです。単語は知っているのに、恥ずかしがって使わないんです。大きくなるほど、覚えにくくなるので、今のうちに学んでおくべきだと思います」
※N論の運営団体ミントフラッグは、英語学習アプリ「マグナと不思議の少女」を開発している。


将来プロになるために
最も重要だと思うこととは?

Q.将来プロになる夢がある。16歳、17歳で身に付けておくべきことは?
西岡「成長期のころで、僕がやっておけばよかったと思うのは、栄養面でした。だから身長が170cmで止まってしまった(笑) 何を食べ、吸収すべきか、サプリなどもありますが、理想は食事から栄養を取ることです。しっかり体を作ることを考えることが、16歳、17歳と言った年齢では一番大事だと思います。

それとプロになるんだったら、しっかりプロとしてのマインドを少しずつ持っておくこと。ジュニアの世界でもし世界一になっても、プロとの間には差があるんです。そこで大切なのは、考え方の部分で、プロとして生活していく上で、将来どういう風になるかというビジョンを描いておくこと。簡単そうだけど、難しいことです。いくら強い選手でも、ビジョンがないと時間はかかると思います。

僕はある程度の選手には勝てると踏んでいます。この前、ジョコビッチと対戦した時には、勝てないと思ったんです(全豪オープンで3-6,2-6,2-6で敗戦)。でも、諦めたら絶対勝てない。今は、彼に勝つために何が必要かを考えていて、何を強化すべきか結構考えています。2年後か3年後、勝てるかもしれないと思います(笑) でも、それくらいの差を見せつけられましたね。もし勝利したら、皆さんとパーティーをしましょう!(笑)」

Q.試合中、追い込まれた時の考え方。自分はセットを先取されたら、ゼロからスタートと思ってやっています。
西岡「僕も試合では劣勢が多いんですが、あまり気にしていません。何だったらセットを落としてもいいやと思っています。というのも、最終的に勝てばいいと思っているから。追い込まれても終わってなければ全然大丈夫と思っています。やばい負けちゃう!と思うのも大事だけど、切り替えも大事。そのためにも、自分のプレースタイルを貫くことは重要だと思います。やり切って負けるならいいけど、そうじゃないならもったいないですもんね。劣勢でも、自分がやるべきことをやる。僕は、なるべくリラックスしてプレーしたいから、あまり気にしない。勝てばいいや、というメンタルでやっています」

Q.実力が上の選手はいっぱいいる。練習量は変わらないのに何が違うのか?
西岡「人の成長はそれぞれです。同じことをやっていても、成長速度は変わります。人と比べてしまうのは、すごくよくない事です。気にしないほうがいい。その上で、僕が一番成長すると思うのは、いかに自分に必要なものを認識しているかという事です。

バックハンドが弱いなら、どういうボールを練習するかという意識が大事。何となく練習というのはダメです。質の高い練習なら強くなるし、上達が早い人との違いはそこにあると思います。そこをいかに考えられるか。どこを強化すべきですか、とコーチに聞いてみるのもいいと思います。それと、自分でも今日の練習ではここに集中する、次の日はここに集中といった具合にやるのもいいですね。

ちなみに僕は1日2時間以上練習しないと決めています。IMGアカデミーにいたころは、めちゃくちゃやらされていましたが(笑) 今では試合の前の日とか練習しない日もあります。ただし、練習の時は、2時間とにかく集中する。だらだらやりたくないんです。そうやって自分なりに質を上げようとしています。練習中にいかに、そういうところを考えられることも大事だと思います」

Q.肉体的なハンディがある相手との戦い方は?
西岡「自分に合った試合の形というのがあります。僕みたいに170cmなら、サービスエースは不可能。だから僕はいかに相手の芯を外せるかを考えて、サービス練習しています。トスを変えたり、回転を変えたり、打ち方を変えたり。どこから何を打ってくるかわからないというサーブを目指しています」

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写真=N論事務局

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